マイクロスコープを使用すれば根の治療は成功するのか!?
- 2022.09.04
- #ブログ
こんにちは😃
院長の森岡です🎵
今日は、
最近、以下のような問い合わせのちらほらいただくので、根の治療(以下、根管治療)について私の考えをお話したいと思います。
「フォレスト歯科さんではマイクロスコープを使って根っこの治療をしていますか?」
「根っこの治療をずっとしているのによくならない。マイクロスコープを使っていないからでしょうか?」
「マイクロスコープを使って治療したら、必ず根の治療は成功しますか?」
こんな感じで、奥州市外の方からもお問い合わせいただくこともあります。
当院では、マイクロスコープを設置しておりますが、常時100%使用している訳ではありません。
「必要に応じて」使用しています。
(当院のマイクロスコープはコレ!カメラでも有名なLeica社のマイクロスコープです。)

一本の歯に対して、詳細な根の状態を確認するために使用するケースがほとんどですが、日常的に使用している拡大鏡(ルーペ)をメインに治療する場合もあります。
(拡大鏡はこれ!医療機器やレンズ等で有名なZeiss社のルーペを使っています。)

それはなぜか?
マイクロスコープが根管治療を「成功」に導く訳ではないからです。
もちろん、マイクロスコープを使用すれば、裸眼や拡大鏡よりは遥かに良く見えるので、微細な構造や異常の見逃しなどが少なくなるのは確かです。
が、そもそも、「根管治療」で重要なことは、
「根の中を細菌感染させないこと」
です。
どんなに良い顕微鏡を使って、どんなに良い器具や薬剤を使おうとも、お口の中の細菌が根の中にどんどん入っていくような環境(例えば、唾液が容易に根の中に入り込める状態)では、それは根の中に細菌を押し込んで感染を広げて病気を作っているだけです。
なので、私は、根管治療で重要なことは、「マイクロスコープ」よりも、
こちら
↓↓↓↓

「ラバーダム防湿の使用」
だと思っています。
(ちなみに写真は7年前の院長。笑)
ラバーダム防湿を行うことで、治療を行う歯のみを口腔内から隔離することができ、お口の中の細菌から根管内への感染を防御することが可能となります。
当院では、よっぽどの事情がない限り、根管治療は必ず「ラバーダム防湿」を使用しています。
よく見えることよりも、感染させない環境でやることの方が、成功率が上がることが様々な論文でも示されているからです。
(ちなみに、ラバーダム防湿とマイクロスコープを併用して根管治療をするとこんな感じで私には見えています👀)
(ちなみにちなみに、日本におけるラバーダム防湿の使用率は14%です。ちなみに海外では、ラバーダム防湿は「当たり前」です……。)

よく見えます。もちろんマイクロスコープで拡大されて見えるというのもありますが、ラバーダム防湿で隔離されるおかげで、その歯の治療に集中できます。
そして、何より、唾液侵入のリスクというストレスから開放されるので、とてもスムーズに治療ができます。
患者様からも、「意外とこれつけてた方が口空いているの楽ですね!」と言われることが多いです☺️
(あ、もちろん感染させないということが大前提なので、使用する器具についても、しっかり滅菌したものを使用しています💡)
<結論>
問い合わせの件に対しては、
「マイクロスコープは使用していますが、マイクロスコープが治療の成功率を上げるわけではないと考えています。」
とお伝えしております。
また、患者様には、治療前、治療中、治療後の状態によって、成功率は何%くらいなのかもお伝えしています。
(ちなみに、通常の根管治療で治癒しないような根の病気に対しては、「外科的歯内療法」を行う場合もあるのですが、この際は必ず「マイクロスコープ」を使います)
もちろん、ラバーダム防湿さえやれば成功する訳ではなく、術前の状態や、治療中の手技など、様々な要因が影響しますので、治療の際は、よく担当の先生からお話を聞いていただければと思います♪
一番は、まず根の治療にならないようなお口の環境を作ること!
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私たちは日々、これを最重要として診療しておりますので、歯の病気を予防していきたい方、どんどんご相談ください‼️全力でサポートいたします💪✨
Writerこの記事を書いたメンバー
